銃撃戦が見どころの映画って本当にたくさんありますよね。
その中でも特別にカッコいい常連映画でランキングぶっちぎりNO.1の銃撃戦、しかもハリウッドを代表する2大俳優共演といえば、この映画。
そう!
アル・パチーノとロバート・デ・ニーロが共演した映画「HEAT」です。
白昼のロサンゼルスのダウンタウンで繰り広げられる銃撃戦は、迫力も臨場感も、まず絶対にこの「HEAT」抜きには語れないと思います。
一番圧倒的なのは、その銃撃戦のリアリティーですね。
俳優陣は撮影前に、実弾での射撃訓練を受けているのはもちろんのこと、劇中の銃撃音は全て実際の射撃音を収録して使用するなど、監督のマイケル・マンのこだわりハンパない。
クライマックスの銃撃戦をより効果的に映画に取り入れるための周到な準備に、この映画に関わったすべてのスタッフや俳優陣に深い「映画愛」みたいなものを感じます。
またこの映画「ヒート」は、そもそもマイケル・マンが監督したテレビ作品「メイド・イン・L.A」(原題:L.A.Takedown)のリメイク作品。キャラクターの設定やストーリーもほぼ同じなので、銃撃戦を対比してみるのもオススメの見方です
映画「ヒート」の簡単なあらすじと見どころ
映画ファンなら、アル・パチーノ、ロバート・デニーロといえば、真っ先に浮かぶのが、フランシスフォード・コッポラ監督の不朽の名作「ゴッドファーザー」ではないかと想像します。
ただ実はこの二人、「ゴッドファーザー」には出演はしていますが、共演はしてはいないんですよね。
なので、この贅沢な2ショットは本当感動もんです。
映画「ヒート」はごく簡単に言うと、麻薬カルテルのマネーロンダリングを背景に、強盗団を率いる悪党ニール・マッコーリー(ロバート・デニーロ)とロス警察本部の警部補ヴィンセント・ハナ(アル・パチーノ)が相見え、対決する物語です。
面白いのは、日々を謳歌して生きているのはスマートな悪党のニールの方で、刑事ヴィンセントはやさぐれた生活をしているダーティキャラクターに設定されているという点。
またお互い対立する立場でありながら、互いを理解する「男の友情的な交流」も描いており、最終的な山場を迎える前に二人がカフェでコーヒーを飲みながら身の上話をするシーンは、とても印象的なシーンになっています。
そして映画の大団円。
これを潮に強盗団の仕事から足を洗うと決心したニールは、最後の仕事として銀行襲撃を決行し、そこにヴィンセントらLA市警も急行。白昼のロサンゼルスの大通りで、壮絶な映画史に残る銃撃戦シーンが繰り広げられます。
果たして、最後の結末は? 是非、実際に映画を見てご確認ください。
映画「ヒート」のスタッフ&キャスト
制作スタッフ
監督 | マイケル・マン |
脚本 | マイケル・マン |
製作 | マイケル・マン |
アート・リンソン | |
製作総指揮 | アーノン・ミルチャン |
ピーター・ジャン・ブルージ | |
音楽 | エリオット・ゴールデンサール |
撮影 | ダンテ・スピノッティ |
編集 | ドヴ・ホウニグ |
パスクァーレ・ブバ | |
ウィリアム・C・ゴールデンバーグ | |
トム・ロルフ |
出演キャスト
役名 | 俳優名 |
ヴィンセント・ハナ | アル・パチーノ |
ニール・マッコーリー | ロバート・デ・ニーロ |
クリス・シヘリス | ヴァル・キルマー |
ネイト | ジョン・ヴォイト |
マイケル・チェリト | トム・サイズモア |
ジャスティン・ハナ | ダイアン・ヴェノーラ |
イーディ | エイミー・ブレネマン |
シャーリーン・シヘリス | アシュレイ・ジャッド |
ドラッカー | ミケルティ・ウィリアムソン |
カサルス | ウェス・ステュディ |
ボスコ | テッド・レヴィン |
ドナルド・ブリーダン | デニス・ヘイスバート |
ロジャー・ヴァン・ザント | ウィリアム・フィクナー |
ローレン・グスタフソン | ナタリー・ポートマン |
ケルソ | トム・ヌーナン |
ウェイングロー | ケヴィン・ゲイジ |
アラン・マルシアーノ | ハンク・アザリア |
トレヨ | ダニー・トレホ |
ヒュー・ベニー | ヘンリー・ロリンズ |
アルバート・トレナ | リッキー・ハリス |
リチャード・トレナ | トーン・ロック |
ドクター・ボブ | ジェレミー・ピヴェン |
ラルフ | ザンダー・バークレー |
イヴァナチャバック・ワークショップ雑感
映画「ヒート」は、2015年のイヴァナチャバックが初来日した時のワークショップでも取り上げられた映画です。
先ほども書きましたが、銃撃戦を前にして敵同士が顔を付き合わせてコーヒーを飲みながら身の上話をするカフェのシーンでした。
考えてみると、映画「ヒート」はその描写が派手であるので銃撃戦ばかりが語られますが、実はそれぞれのキャラクターが持つ人間模様や心理描写もとても丁寧に描かれている作品なんです。
なので、その登場人物たちを見事に演じている「俳優陣の演技」にも是非、注目してほしいと思います。
実はこの「ヒート」には、この映画公開当時ではまだまだ無名に近かった俳優たちも脇役として映画に色を添えています。
TVドラマ「24」でジャック・バウアーの上司役だったザンダー・バークレーや大統領役として記憶も新しいデニス・ヘイスバートや、「プリズン・ブレイク」でFBI捜査官アレクサンダー・マホーン役のウィリアム・フィクナー
映画「真夜中のカーボーイ」が代表作ですが、アンジェリーナ・ジョリーの父親としても有名なジョン・ヴォイトなどが映画の脇役を固めていた作品でもあります。
ついつい銃撃戦ばかりに目がいきがちですが、きちんとした人間関係描写、心理的な描写があるからこそ、この映画の銃撃戦をより一層過激で悲惨な哀愁漂うシーンにしているのは間違いありません。
イヴァナチャバックの東京ワークショップやLA Bootcampでも、また演目として「ヒート」が取り上げられる可能性もありますので、是非、その時はアル・パチーノでもデニーロでもない、あなたが演じるニールやヴィンセントを是非披露してほしいと思います。
間違いなく銃撃戦ランキングNo.1の映画だとは思いますが、俳優としても色々演技の勉強になる作品ですから、是非一度ご覧になってくださいね。
【おまけ】リアリティーある銃撃戦が見れる映画3作品はこちら
作品名 | 該当シーン |
コラテラル | ナイトクラブでの銃撃戦 |
ワイルド・レンジ 最後の銃撃 | ラストの銃撃戦 |
ネイビーシールズ | 急襲作戦のシーン |